喫煙席の壁の腰板 本当は白く塗るはずでした 
でも、オープンに間に合わず 
そのうちに塗ろう、塗ろうと思っていたのですが
いつになってもそのままで


思い立ったように 水曜の閉店後 
早々に片付けを終わらせ 二人でペンキ塗り開始[,h185,w200]


作業をしていたら
お店をオープンする前のことを思い出しました

来る日も来る日も 壁を塗ったり、床を塗ったり
左官屋さんのような作業ばかりして
メニューやお皿やカップ、テーブルにイス 
オープン日さえも ぎりぎりまで決まらなかった

作業や準備は不安と焦りばっかりで 終わりがないように長くも感じて
「こんなんで出来上がるのかな?」と
心配しながらも その日はやってきて
お店の入り口や店内に飾られたお祝いの生花に
「あぁ、はじまったんや。。。」とようやく実感したり


白いペンキだらけの私に毎日声をかけてくれる散歩のおじさん
お昼になると手づくりのお弁当を持ってくる母
仕事が終わると刷毛やローラを持って手伝いにやってくる友達
事務手続きや難しいこと細かく指導してくれる商工会の方


私の夢が現実に形になろうとしはじめてから
私の夢は 私だけのものでは なくなりはじめていたように思います
それは
母のものだったり 友達のものだったり 散歩のおじさんのものだったり
この場所に座るお客さんのものになったり
たくさんの人たちの 支えや励ましで 夢はどんどん大きくふくらんでいる




私は 私だけの夢で終わらなかったくろねこを 大切にしなくては 
ようやく白くなった腰板を眺めながらそう思うのです